46.騙し討ちのディーボット

小説
主要な登場人物
レイト 
 雷を操れる少年
 年齢は、10歳。じいちゃんの言いつけで王都へと旅立ちながら、 困ってる人を助ける。じいちゃんに言われた通り、正義に生きることを目指して王都に向かっている。

ルアル 
魔法の世界からやってきた魔術師の少女。ピンク色の髪で普段はツインテールにしている。蒼い目(通称 月の目)を持つ。年齢は11歳。レイトとは旅の途中に出会い、一緒に王都を目指すことになる。目的は姉を探すこと。

ロクス
炎を操る少年。赤茶色のツンツンとした髪型をしている。年齢はレイトと同じ10歳ルアルのペンダントを盗んだのが始まり。ひょんなことから一緒に旅をすることに。レイトとは違い、自分が生きるためなら、他人がどうなってもいいと思ってる!

メア村の登場人物
トウロ
メア村の門番をしている。生真面目な性格。

コウウ
メア村の村長。

ディーボット
ダーマ教を布教する教祖ダーマの手下
子供すら容赦なく手を出す非道。
人が苦しむ姿が好き。

ダーマ
ダーマ教を布教するためにきた教祖。
炎の魔術「サンクトニグス」を使う。

「ロクスっ!!」

レイトは、咄嗟にロクスを押し倒した。

「…っ!?」

そのまま倒れ込んだロクスは何が起きたかわからず、レイト見て怒り出す。

「なにすんだ!!」

だが、すぐさま目前を見て状況を理解した。ディーボットの持っていた大剣が地面に突き刺さっている。

「…おしィ、もう少しで生意気なガキの頭をカチ割れたのによォ〜!!」

見下しながら、剣を引っ張り出すと、次は横薙ぎに振るう。

「‥っ!!」

レイトとロクスは、四つん這いのまま、2人並んで後ろへ飛び出した。

横薙ぎは、ギリギリ当たらずに避けることができた。2人は、すぐさま体制を立て直すため、立ち上がると、レイトは背から剣を引き抜いて構える。横でロクスは拳を構えた。

「お前!不意打ちなんて、せこいぞ!」

「テメェ!騙しやがったな!」

レイトとロクスが声を上げると、ディーボットは鼻で笑う。

「こういうのは、騙される方が悪いんだぞ?」

嘲笑する姿に、ロクスが激怒する。

「絶対に許さない!!」

ロクスは、右手で火球を作り出すと、そのままディーボットへと投げ飛ばした。

「くらえ!!」

だが、それを待っていたと言わんばかりに、ディーボットは笑うと高価そうな盾を構える。

火球が盾に直撃すると、まるで蒸発するかのように消えた。

ロクスは、目を丸くする。
レイトも驚きながら見ているとディーボットは話し出した。

「やっぱりな…あの魔術が使える小娘の味方なら、お前らも魔術が使えて当然だよな」

悔しそうに顔を歪めるロクス、横でレイトが指を差して言う。

「それはなんだ!」

ディーボットは、盾を見せつけるように腕を上げた。

「これは…封魔の盾だ。昔雇われた貴族の家からくすねてきたやつなんだが……魔術を無効化することができるらしい」

装飾のある高価そうな盾。
それをなぜディーボットが持っていたのか、レイトたちは理解することができた。

「大戦争があった大昔の時代に作られたらしいが……そんなことはどうでもいいか」

片手で握る大剣の剣先向けると、ディーボットは言う。

「…つまり、俺には魔術は効かないってことだからな!」

発言と同時に、大きく地面を蹴って駆け寄ると大剣を、レイトの首目掛けて振るう

「っ!!」

レイトは自身の剣で受け止める。

「くっ…!!」

重い。
剣の大きさとディーボットの力強さ、それらが合わさって、子供のレイトには耐えらない力となっている。

「オラァ!」

そのまま、横に振り抜くと、レイトも一緒に吹き飛ばされた。

ロクスは、吹き飛ばされるレイトを横目に、すかさずディーボットの空いた懐へ拳を叩きつけようとする。

だが、長身のディーボットの足がロクスのみぞおちを蹴り付けた。

「がはっ…!!」

蹴り飛ばされて、真後ろの木にぶつかると、そのまま座り込むようにうずくまった。
ロクスは、肺の空気が吐き出されて呼吸がうまくできない。

かろうじて前を見ると、すかさずディーボットは駆け寄って剣を高く振り上げた。

「死ねェ!!」

歓喜混じる叫び声は、まるで殺すことを楽しみにしている子供のようだ。

剣を斜めに振り下ろされるが、ロクスはなんとか歯を食いしばって左に飛び出した。

後ろでズバン!と音を立てる。

すると、背後にあった木が切断され、崩れるように倒れた。

レイトとロクスは唾を飲んだ。
ディーボットは、振り向きざまに言う。

「なにも魔術を使えるのはお前らだけじゃないんだぞ…?」

ディーボットの圧倒的な力は本物だ。

「かかってこいよ?2人同時に相手してやる」

その挑発と共に、レイトとロクスは、立ち上がる。そして覚悟を決め直すように力を込め直し、ディーボットへと立ち向かう。


遅くなりました。
これから本格的にバトルしていきます。

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